皆さんは最近流行りの「ブックメーカー」ってご存知ですか?
なんだかギャンブルって聞くと怖い気がする…
賭け事だし、日本でやったら違法になるんじゃない?
とよく分かっていない方もとても多いかもしれません。
ここでは、ブックメーカーの利用が日本で違法になるのかについて詳しく見ていきます。
そもそも「ブックメーカー」って?
ブックメーカーとは主にヨーロッパなどの日本国外に拠点を置く、政府公認の賭けの胴元のことです。
主にスポーツの試合の結果を予想し、その勝敗について賭けることになります。
胴元であるブックメーカーが提示したオッズ(掛け率)を参考にしながら試合結果を予想し、賭ける金額を決めていきます。
そして、予想が的中した場合、オッズに応じた賞金が支払われる、という非常にシンプルな仕組みのギャンブルです。
政府の許可を得た企業が運営を行っており、海外では合法化されたサービスです。
「スポーツベッティング」とも呼ばれ、世界中で非常に人気のあるギャンブルの一つとなっています。
世界中のサッカーや野球、テニス、バスケットボールなど、様々な種類のスポーツが賭けの対象になります。
なんとブックメーカーによっては、日本のプロ野球やJリーグの試合も賭けの対象になっています!
日本においてブックメーカーは違法なのか?
ただ、日本でブックメーカーに参加するうえで一つ考えなければならないのは「賭博罪」の存在です。
日本の刑法では
第百八十五条
賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。
ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。
(常習賭博及び賭博場開張等図利)
と規定されており、この法律によって日本にはカジノが存在していないわけです。
では、日本でブックメーカーに参加してしまうと、この法律によって罰せられてしまうのでしょうか?
賭博罪の重要な「性質」
ところが、賭博罪を考えていくうえで見落としてはならない2つの性質が存在します。
その2つの性質とは
- 賭博罪は日本国内において罪を犯した者に適用される
- 賭博罪には共犯性があり、胴元不在の賭博は認識されない
ということです。
この性質から、ブックメーカーが賭博罪に問われる際に考えなければならないのは
- 海外に企業があり、サーバーも海外にあるブックメーカーに日本からアクセスすることは「国内での犯罪」と言えるのか?
- 賭博罪には「賭ける側」と「胴元」の双方がいる場合に成立するが、海外で合法なブックメーカー相手では「胴元が存在する」とは言えないのでは?
という2つの論点になります。
論点①:ブックメーカーは「国内の犯罪」か?
まず、国内犯・国内での犯罪行為の解釈としては
『行為』と『結果』の『いずれか』が国内で生じた場合を『国内犯』とする
とされているようです。
では、ブックメーカーの場合に当てはめると
- 賭博の「行為」=日本にいる人間のPCやスマホで行われている
- 賭博の「結果」=海外にあるサーバーで発生している
となり、賭博の「行為」が日本で行われていることになるので賭博罪が成立しそうです。
しかし、少しだけ待ってください。
旅行会社の企画したツアーに参加して、ラスベガスのカジノでギャンブルを行う、なんてケースは身近にありませんか?
経験したことのある方も多いんじゃないでしょうか?
この場合でも
- 賭博の「行為」=日本の旅行会社が企画・手配している
- 賭博の「結果」=海外のカジノで発生している
となり、賭博罪の可能性が出てきます。
しかし、こういったことで逮捕されている日本人を見たことはありませんよね。
つまり、あくまで最初の解釈は「学説的」なものであり、実際にはこの解釈で処罰するのは適当ではないとされています。
なので、同様に考えてブックメーカーで賭け事を行ったとしても、賭博罪の国内犯として逮捕される可能性は低いと言えます。
論点②:日本において「賭ける側」も「胴元」も本当に違法なのか?
次に、賭博罪においては「賭ける側」と「胴元」の双方が違法でないと成立しない点を考えていきましょう。
日本においては、正式に認められた胴元以外が賭け事を開催することも、それに参加することも禁止されているので、日本国内での賭博は有罪となるのです。
では、海外では合法とされているブックメーカーが胴元の場合にはどういった判断がされるのでしょうか?
この件に関しては、麻雀プロ弁護士の津田岳宏さんがブログで実際に担当した事件を題材にしながら説明してくれています。
昨年,オンラインカジノをプレイしていたユーザー複数が賭博罪の容疑をかけられた。
(中略)
本件は,海外において合法的なライセンスを取得しているオンラインカジノにつき,日本国内のパソコンからアクセスしたという事案である。
津田弁護士の担当した事件は、海外では合法とされているオンラインカジノに日本からアクセスした際に、「賭博罪」の容疑をかけられてしまった、というものです。
本件の特徴は,当該賭博行為につき,海外で合法的なライセンスを得ている一方当事者である胴元を処罰することはできないところ,他方当事者であるユーザーを処罰しようとする点にある。
つまり、本来であれば「賭ける側」も「胴元」も双方が違法性の認められた状態でなければ賭博罪は立件できないにも関わらず、「賭ける側」であるユーザーのみを賭博罪に問うている点が問題だと主張しています。
結果的にこの主張が認められ、このユーザーは無罪を勝ち取りました。
こうした前例からも、胴元側が海外で合法と認められているブックメーカーである以上は、日本からそれを利用したとしても賭博罪で罰せられる可能性は低いと言えますね。
ブックメーカーが違法になるパターンって?
では、ブックメーカーを利用するうえで確実に「違法」だとされるケースはあるのでしょうか?
それはブックメーカーを主宰する側、つまり「胴元」の立場に日本国内で個人がなることです。
つまり、一個人が賭けの参加者それぞれからお金を募り、賭けを主宰してしまうことは法律で禁止されています。
最近だと、「野球賭博」が有名ですよね。
プロ野球選手自身が胴元となって集金を行い、他の選手たちに勝敗を賭けさせていた事件です。
とはいえ、普通にブックメーカーを利用している分にはこういった賭博の「胴元」になることは絶対にありませんので安心してください。
日本ではオンラインカジノは違法!?
先ほどブックメーカーの違法性の無さを説明するための事例に出てきた「オンラインカジノ」。
一見するとブックメーカーと同じように見えますが、実はブックメーカーよりも少しだけ注意しなければならない点があります。
実はオンラインカジノは少しだけ危険…?
先ほども見てきましたが、法律上においてオンラインカジノには違法性は認められていません。
しかし、まだまだ黎明期であるオンラインカジノは
- 計画倒産などによる運営停止
- 暴力団の資金源としてなどの反社会勢力との繋がりの疑い
- カジノゲームの当たる確率(還元率)も運営元で操作可能
といった点から、運用上の不安があります。
もちろん、きちんとしたオンラインカジノも存在しますが、違法で運営されているカジノも存在します。
信頼性の低いオンラインカジノは利用せずに、当サイトで紹介している安心安全のオンラインカジノやブックメーカーを利用しましょう。
また、オンラインカジノはポーカーやルーレット、スロットゲームなど運によって左右されるゲームが多くなるので、安定して勝ち続けることは難しいです。
インターネットなどを見ると「勝率の上がる必勝法」といったものがありますが、確率自体はオンラインカジノ内部で操作することも出来ます。
パチンコなどと同様に多額の借金を負うリスクがあることはしっかりと理解しておきましょう。
【結論】日本ではブックメーカーの違法性はほぼ0!
結論から申し上げますと、日本でのブックメーカーの違法性はほとんど0です。
オンラインカジノで不起訴を勝ち取った先ほどの津田弁護士はブックメーカーについても
現実問題、自宅のパソコンからこっそり海外のブックメーカーを利用しても、逮捕される可能性は限りなくゼロに近いでしょう。
と述べています。
その理由として、
賭博罪は風紀に対する罪とされています。
その違法性の多寡は『公然性』の多寡に関わります。
(中略)
自宅でこっそり参加する分には、公然性は皆無です。
また、上記のように違法かどうかも明確でないので、いきなり逮捕される可能性はほぼゼロといっていいでしょう。
と述べています。
つまり、個人が楽しむため程度にブックメーカーを利用するぶんにはまず逮捕されるなんてことはなさそうです。
当然、日本国内での逮捕者も2019年11月現在では出ていません。
もちろんブックメーカーの利用自体が自己責任であることに変わりはありませんし、SNSなどでブックメーカーの利用を仄めかすのはオススメしません。
ブックメーカーでは年齢制限に注意すべき!
ブックメーカーを利用するうえで注意すべき点を挙げるとすれば、「年齢制限」じゃないでしょうか。
基本的に、海外のブックメーカーの参加条件としては「18歳以上」という年齢制限がかけられています。
年齢を偽ってアカウントを登録しようとすると本人確認書類を求められ、最悪の場合アカウントの凍結や海外での法律に違反する可能性もあります。
日本の法律もですが、ブックメーカーの規約や海外の法律に違反しないようにしっかりと注意すべきでしょう。
まとめ
2019年現在、日本でブックメーカーを利用することに明確な違法性はありません。
自己責任にはなりますが、趣味の範囲のギャンブルとして楽しむ分には全く問題ありません。
是非、当サイトオススメのブックメーカーを利用して、安心安全にスポーツベッティングを楽しんでみてはいかがでしょうか?
- 日本ではグレーゾーンですが、逮捕される可能性は限りなく0
- 趣味の範囲であれば自己責任で楽しむのはOK